龍王



「声に出してんだよ。」

呆れたようにいう龍翔。

「なーんだエスパーじゃないんだ」

「そこかよ。」

シカトして舞のとこへ行った。

「まーい!何してるの?」

「んー昴くん見てる」

舞が眺めてる方を見ると、昴と勇樹が女の子達と話してた。

「バカ昴…。」

「逆ナンされてた。あたしちょっとぶらぶらしてくる」

「一人で大丈夫?」

「うん。行ってくるね」

舞は昴とは逆の方に歩いて行った。

昴が女の子達と楽しそうに話してるから傷ついたんだろうな。

「女たらし昴。ばか昴。あほ昴。くそ…」

「おいてめぇ、何一人で人の悪口言ってんだよ」

昴をちらっと見てシカトする。

「シカトかよ?」

またちらっと見る。

「んなちらちら見んなよ。照れるだろ。
………無言で睨むなって。何でそんな怒ってんだ?」

「わかんないならいい。」

「なんだよそれ。てか舞は?」

昴に一番の睨みを効かす

「な、なんだよ。」

「昴のせいでどっか行った。」

「はぁ?意味わかんねぇ」

「舞が好きなら探しに行ってこい!ほらさっさと行くっ」

「わ、わかった」

昴が歩き出した。


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