龍王
あたしと龍翔と亮さんは車に乗り、昴とゆっくんと勇樹は単車に乗っていた。
亮さんは電話を切ると窓を開けぐるぐると手を回す。
みんな一斉にエンジンを付け、昴を先頭に走って行く。
「キレイ…。」
窓から見える単車のライトがすごくキレイだった。
「暴走したことないの?」
「うん。パパがダメって」
中学生だったしねと付け足す。
龍翔のほうを見ると楽しそうに窓を見てる。
かっこいいな…。
あたし、こんなに龍翔のこと好きなんだ。
自覚すると恥ずかしい。
「楽しいか?」
「うん!すごい楽しい」
「よかったな」
笑いながら頭を撫でてくれる龍翔。
あ、笑ってくれた。
顔が熱くなるのがわかる。