龍王
しばらくするとチャイムが鳴り、ともくんが出ていった。
「勇樹知り合いなの?」
茶色の髪の男の子が勇樹に話し掛ける。
「今朝たまたま会ったんだ。
こいつ冬吾。」
「柴崎 冬吾[シバサキ トウゴ]
よろしくね!美華ちゃん」
「よろしくっ」
3人でいろいろ話をした。
ともくんのときしか授業ないんだって!
ほとんどが自習らしい…。
「ねー屋上行きたい!」
「いや、それは…」
勇樹は言いにくそうに言う。
「美華ちゃん…。」
冬吾くんもだ。
「なんかあるの?」
二人は顔を見合って頷きまたあたしを見てきた。
「屋上の話の前に俺らの話きいてくれる?」
真剣な目で不安が交じってる。