龍王
「俺ら、龍王って族にはいってるんだ」
不安そうにあたしを見てくる。
「……で?」
「………えっ!?」
「龍王に勇樹と冬吾くんが入ってるから屋上に行けないの?
しかもなんで不安そうに言うの?」
「それは…」
勇樹が俯く。
「あたしが怖がって離れてくと思った?
ブランドとして見ると思った?」
「美華ちゃん…」
びっくりした顔で冬吾くんが見る。
「二人にとって龍王は居場所じゃないの?
周りになに思われようが大事なら胸はっていいなよ。」
「…そうだね!
ありがと。美華!」
「そういう風に言うの美華ちゃんだけだよ」
「別におもったこと言っただけだよ。
で、なんで屋上だめなの?」