─君は輝く空の上─
次の日、私は朱蓮の家に行った。


「花音ちゃん!来てくれてありがとう」


朱蓮のお姉さんだった。


「いえいえ」


「朱蓮の部屋で話さない?」


「はい!」


朱蓮の部屋のドアを開けると、まだあの時と変わらない、そのままだった。



まだ朱蓮の匂いがする。



私と朱蓮のお姉さんはベッドに座って話しを始めた。



「朱蓮は、入院生活が多くて、毎日暗い顔して、無理に笑顔を見せてたの。

私達がいない間、なるべく心配かけないように、隠れて泣いていたわ。

でも、花音ちゃんと会ってから少しずつ笑顔になってきたの」



そうだったんだ。


入院生活って誰もが辛いよね。


でも、「私に会ってからですか?」



私は朱蓮のお姉さんの顔を見た。





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