─君は輝く空の上─
朱蓮寝ちゃったな。



あっ!



私は朱蓮の胸元まで顔を近づけた。




そして、朱蓮の胸元に優しく手をついて、心臓の音を確かめた。




まだ早いな。



私の音と全然早さが違う。



朱蓮の心臓の音は、



《ドク・ドク・ドク・ドク》




私の心臓の音は



《ドク・ドク・ドク・ドク》




私はまた朱蓮の胸元に顔をつけた。



寝てる朱蓮からも苦しさが伝わる。



小さい声でずっと



『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』



って苦しそうに聞こえるから。




「朱蓮」


私は胸元で言った。




私は椅子に座り、手をずっとずっと握った。




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