この想い届け
*テスト
「ここはテストに出るから、よく復習しておくように」
先生が言った後、タイミングよくチャイムが鳴る。
今日の授業はこれで終わり。
帰ってから何しようかなぁ~
そんなことを考えながら、帰りの準備をする。
前の席の大地くんは、
机の上に顔を伏せたまま熟睡中。
テスト大丈夫なのかなぁ・・・?
*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*――*☆*
帰りのHRが終わったにもかかわらず、
大地くんは爆睡中。
今教室にいるのは、
先生と大地くんと今日日直になったあたし。
日誌が書き終わってないことに気づき、
今頑張って書いてるところだ。
「おーい、佐藤。
もう学校終わりだぞー。
早く起きろっ!!」
そう言って肩を揺するが起きない。
「佐藤!! 起きろ!!!」
「・・・ふぁぁぁぁ・・・
石ちゃんおはよ」
後ろから大地くんが背伸びをするところを見る。
あぁ・・・
かっこいいなぁ・・・
「おはよ、じゃないだろ。
お前今日の授業ちゃんと聞いてたか?
テストにでるところ言ってたんだぞ」
「まじっすかー
なんか石ちゃんの授業、眠くなるんだよなぁ」
石ちゃんとはうちのクラスの担任、
石垣 彰先生のこと。
石ちゃん、石ちゃん、と生徒から呼ばれ
意外と人気な先生だったり(笑
生徒の気持ちをちゃんと理解してくれるいい先生。
・・・・・・だと思っていたのに。
この後石ちゃんは、
すごいことを言い出した。