『約束』、
「谷口、終止符は打てたか?」

森野は

厳しい口調で言ったが、

谷口に無言で自分の

ポケットティッシュを渡した。

「あぁ…吹雪は大切な友達…いや、親友とでも呼べる奴ができたからな。」

谷口と森野は

麻里ちゃんと私を遠くから眺め、

言った。

「今の風間にとっちゃぁ失うもんは、これから先なさそうだな………。」

森野は微笑ましく笑った。

「でも、今日で1年間に渡る『約束』は終わった…ありがとう…!」

谷口と森野はそれから

廊下中に響き渡るような

でかい音のハイタッチをした。

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