『約束』、
第3章 1枚の写真
「つまり吹雪は上島二郎に『好き』って気持ちをものすっごく期待させちゃったって事だよね?」

幼馴染で女子のくせに

声が男子のアルト並みに低い

前田由香が私に聞く。

「好き…だったのに…」

私は質問に素直に答えた。

「『今』は?肝心なのは『今』風間が上島をどう思っているかだ。」

森野が厳しい口調で私に聞く。

私はちょっと間を置いて答えた。

「好きじゃないよ。5組の皆に迷惑かけて…。」

「5組、5組…そんなのただの、言い訳じゃねぇか。」

森野は容赦なく言った。
 
   


< 13 / 108 >

この作品をシェア

pagetop