『約束』、
「だって…だってもぅ分かんないよ…私は誰を信じればいいの?誰に頼っていいの?」

「何?何があったの?」

麻里ちゃんがようやく落ち着いて

私に聞こうとしているっぽいが、

まだ声が震えている。

私も私で泣きそうな声で答える。

「怖いんだよ……。」

私はそう口にしたとたんに思わず、

教室を飛び出そうと入り口へ走った…

が、

男子バレー部の副キャプテン。

広瀬孝太の巨体が

私の目の前に立ちはだかる。

そしてさらに背後から

森野が私の手首をぎゅうっと掴む。

「何がだよ!答えろって!」

「痛い!離してよ!離してったら!」

私は森野に掴まれてる手を

思いっきり振りのけようとした。

  バサッ

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