『約束』、
「違うよね?今、5組の皆がしてくれてるのは、優しさ以上の愛情だよ。吹雪ちゃんは、今まで五組のお母さん的存在だった。皆が吹雪ちゃんの優しさに助けられた…その恩返しは迷惑なものだった?嬉しいでしょ?それが、今日までの吹雪ちゃんのやってきた事。人を信じてなかった吹雪ちゃんとは思えない…。」

麻里ちゃんは首を振りながら、

自分に言い聞かせているようだった。

「それでも私は、この現実を認めたくない…。」

私は近くにある

救急箱を睨みながら言った。

「何?何があったの?何が吹雪ちゃんを苦しめてるの?」

麻里ちゃんは

私の肩を揺さぶる。

「そのうち皆、変わっちゃう……変わっちゃうんだよ…。」

私は頭を抱えて

髪の毛をくしゃくしゃした。

「変わらないよ!誰も!」

麻里ちゃんの手が止まる。

「私はそれが信じられない!怖い!怖いんだよ……。」

私はそれでも

頭を支えた状態で言った。

「何…それ……、ねぇ吹雪ちゃん。教えてよ…吹雪ちゃんの過去にいったい、何があったの?」

麻里ちゃんは驚きに

恐怖が混じった顔で

私に聞いた。

「私…上島が変わっていくのを見るのが辛い…!」

私は混乱して言った。

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