『約束』、
「だってそれでもし『仕方ない』とか思って許してたんならこの私の右手で吹雪ちゃんを殴るとこだったよ。」

麻里ちゃんは

私に向かって

ニカッと笑いかけた。

「友達でも許しちゃいけないことってあるの?」

私は無意識に

麻里ちゃんへ質問をしていた。

「何言ってるの!友達だからでしょ!許すって事は全てを受け入れてあげなきゃ、許したことになんないからね。分かった?」

麻里ちゃんは

腕組をして自信満々に言った。

「……うん。」

私はその勢いに

ビックリして、

少し間を置いて答えた。

「吹雪ちゃん。」

麻里ちゃんが

急に私の名を呼ぶ。

「………?」

私は顔で

『ん?』

と答えた。
< 75 / 108 >

この作品をシェア

pagetop