『約束』、
「私が…?ずっと1人でやるしかないって思ってこの1年間周りの事を考えようともしてなかった私が?」

私はその手を気にせず、

眉を八の字にして聞いた。

「きっと小学校の頃の仲間の時みたいに、知らない間にいなくなったら怖いって思っちゃう過去のトラウマなんだと思うよ。」

麻里ちゃんは口だけ

笑っていたが、

全体的に悲しそうな顔をしていた。

「トラウマ………。」

「でも、もう1人じゃないからね。」

麻里ちゃんの言った

その言葉にポロポロと

泣き出した私の涙を

麻里ちゃんはその右手で

優しく拭いてくれた。

「けど!もう麻奈達はいない!もう連絡さえも取れないんだもん!」

私は麻里ちゃんの手も

気にせず勢いよく立った。

「吹雪ちゃん。無理に小学校の頃の友達を信じないでよ…吹雪ちゃんだけがそんな思いしちゃうのは、友達って言わないんだよ?お願いだから…吹雪ちゃん…気付いて、私達の存在に…。」

麻里ちゃんは

座ったまま伏せて言った。

「麻里ちゃん………達…?」

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