『約束』、
「そう。だから1人じゃないんだよ。」

麻里ちゃんは

だんだん笑顔になっていき、

場を明るくしようとしてくれる。

「うん。うん…!私は、1人じゃなかったんだね……一人って考えるのは辛いことなんだね……。」

私は全てを納得した。

自分は1人じゃない。

この一年間、

麻里ちゃんが

自分の一番近くに

いてくれた存在

だったと言う事に…

「だからこれからは大事なものは皆で守ろうよ。」

麻里ちゃんはスッと

私に手を差し伸べる。

「こんな私でも、皆を信じて…いいのかな……。」

私はその手を

掴もうとした手を止めて

最後に聞いた。

「信じる事が正しいわけじゃないよ。疑うのもどうかと思うけど、感情だけで動くんじゃなくて、まずは行動♪」

麻里ちゃんはいつも以上の

最高の笑顔で答えた。

そしてもう一度

私に手を差し伸べる。

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