『約束』、
「すまん。止めれんかった」

無表情だが声には感情のある

竹崎祐と、

クラス1、人気者の

竹島翔が

見張りをしていてくれたようだ。

「ううん…本当にごめん」

私の言葉で、

またクラスが静まる。

「謝っちゃヤだよ…私が、吹雪ちゃんを助けれなかったのに…!」

この沈黙を麻里ちゃんの、

いかにも泣きそうな声で破った。

「麻里ちゃん…麻里ちゃんは悪くなんかないよ。もちろん、皆も。」

「吹雪ちゃん……!」

 麻里ちゃんは私に抱きつく。

「でもね…麻里ちゃん。私、やっぱり皆に言わなきゃいけない…。すべての原因は
 私にあるのに、これ以上迷惑かけらんない。」

「ふぶ…きちゃん?」

麻里ちゃんは

私の方を押して

顔を向き合わせて言った。

「皆に伝えなきゃ、本当の事を」

「だめ……何言ってるの?吹雪ちゃん?まさか…?」

私は麻里ちゃんの言葉を

無視して話を続けた。

「五組の皆、今から話す事は全部事実だから…」

 麻里ちゃんは私の肩を強く握る。

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