終電、





お昼を食べ終えて、あいみと香奈とわかれて、三階へ向かった。




さすがに三限中とあって人は少ない。





最近お気に入りのカフェモカを頼んで、窓際の席に座り、ドイツ語の教科書を広げる。

イヤフォンをして、好きな曲を流す。







受験勉強が長かったせいか、最近は勉強時間がすごく落ち着く。


もともと勉強は嫌いではなかったし、大学ではもっと気楽に勉強に取り組めるせいもある。







夢は、外国へ行くための観光業者で働く人。

そのために、英語、ドイツ語、フランス語、中国語の勉強はかかせない。









勉強をし始めて一時間ほど過ぎたとき、イヤフォンが誰かによって外された。






「えっ!………修さん!」






振り返ると、私服姿の修さんが立っていた。





「お前、三限ないなら言えよ。俺暇してたのにー。」


「あ、すいません。」


「今から浩介んちに着替えに行くけど、一緒に行くか?」


「あ…はい。」






浩介さんちは大学のすぐ近くにあって、電車で通うところに部屋を借りてる修さんは、いつもユニフォームや練習着を浩介さんちにおいてもらっているらしい。









.
< 26 / 80 >

この作品をシェア

pagetop