終電、





「え!そうなんですか!」



「ん、このまま行くとお前送って帰り1人で迎えることになるじゃん?」



笑う修さんに、私はいろいろ考えを巡らせていた。




私が一緒にむかえていいの?


彼女…の立場だったら嫌だよね。



でももし送ったのが私じゃなくても同じことしたのかな。






パッとケータイをみると、ちょうど日付が変わった。





「修さん!お誕生日おめでとうございます!」



「…さんきゅ。」





「私の3つ上だから、22歳で…



言葉は遮られた。


修さんがいきなり私に寄りかかってきたから。




…ど、どうしよう。

言葉が出てこない。








「…わりい。ちょっと飲みすぎてさっきから気分悪かったんだよね。休ませて。」

先に言葉を発したのは修さん。



「…はい。」





「…お前、その素直に言うこときく性格、そろそろやめて。」


「え?」






思いがけない言葉に、私は驚いて修さんを見る。



「…気になってしょーがなくなる。」



「え?」








それ以上修さんは何も言わなかった。







私は頭の中が整理できてなくて。


修さん、私のこと気になってくれてるの?



ちゃんと言ってくれなきゃわかんない。




…わかんないよ。








.
< 47 / 80 >

この作品をシェア

pagetop