終電、





ジリリリリリ



爆音の目覚まし。





「…朝」



窓をあけると、あいにくの雨。


「…最悪」


気持ちが乗らないままスーツに腕を通した。

全身鏡にうつる自分は違う人みたいだった。

例えるなら、疲れたOL?




メイクをして、傘をもって外に出た。
食欲はなかったから朝ご飯は食べなかった。


大学までは歩いて20分。
濡れることを覚悟で歩き出して1分もたたないうちに、傘にあたる雨音が聞こえなくなった。




あ、雨、やんだ。





その瞬間、気持ちがすーっと晴れていくのがわかった。

もともと、誰とでも仲良くなれる明るい性格な私。


なんか、大丈夫な気がしてきたっ!





新たな気持ちで、また一歩踏み出し、大学へと急いだ。





.
< 5 / 80 >

この作品をシェア

pagetop