終電、





「もうその話はいいじゃん。」




そう話を遮った修さんを見れなかった。


5時になるまでみんなで話してたけど、その間もずっと見れなかった。





見たら、悲しくなる。






何度も感じる修さんの視線を、気づかないふりした。







「そろそろいくわ。」


5時になるころにそう言って立ち上がった修さん。




"行かないで"





そう言えてしまえばいいのに、私は彼女でも何でもないから、言えない。





ただの、後輩。


まわりの私のタメの子たちと変わらない。



ううん、名前さえ呼ばれないから、その子たち以下かな。







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