終電、
大学内の大きなホールで入学式を済ませたあと、学科ごとに教室に集められた。
この席か…。
名前が大きく印刷された紙が机に貼ってある。
なんか、かわいい子ばっかり。
都会の子って感じ。
「なんか、かわいいこばっかりだねっ。」
「…えっ」
急に隣の子に話しかけられて、変な声が出てしまった。
「あ、だよねえー!」
「ね!あ、うち高橋志織!さっき紙見たんだけどさ、うちと漢字一字違いだよね?」
「あ、ほんとだっ!」
志織は、すごく綺麗な子で、気が強そうな感じだった。
「サークル、決めた?」
「ううん、まだ。」
「じゃあ、これ終わったらいろんなサークルの先輩たち勧誘するみたいだから一緒に見てみようよ!」
今日は特に予定もなかったし、志織の誘いに乗った。
「なんでサークルの勧誘すること知ってるの?」
「あー、うちが憧れてる先輩がこの大学でさ、聞いたんだー。」
「へー!え、もしかして志織のすきな人?」
「んー、まあ。」
少し恥ずかしそうに言う志織はすごくかわいかった。
「えー!見たい!その人!」
「勧誘のとき見れると思うよ。」
楽しみにしながら履修登録の説明が終わるのを待った。
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