終電、





ガチャ





意を決してドアをあけると、少し息をきらした修さんが立っていた。





「こんばんわー!」


私が修さんの様子を伺うように言うと、修さんはいきなり笑い出した。



「ぶっ!ははっ!はらいてえ!!」



え?え?
なぜこの方は笑っているのでしょうか?




私には修さんの笑いが理解できなかった。





「おまえっ、全然元気じゃん!」



修さんは玄関に入り、靴を脱ぎながら言った。




「元気じゃだめなんですか?」



「いや?でもさー、沖との話きいて、浩介とかのぶがお前が絶対悩んでるだろうなとか言うからさ〜。」






あ、やっぱり知ってたんだ、沖さんとのこと。





「なんで私が悩むんですか?」





私が思ったことを言うと、修さんはえ?って顔をした。






「…いや、これから沖とどう接するかとか?サークルいくの嫌になってきたとか?」





それをきいて、今度は私が笑ってしまった。







「ないです!沖さんとはこれからも普通ですし、サークルにもちゃんと行きます!」




そう言うと、そっか、と言って、修さんは安心した顔をした。





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