終電、
「んーっ!疲れたー!」
やっと長い説明が終わった。
まあ、ほとんど寝てたけどね。
志織と外に出ると、ありえないくらいたくさんの人がいて、騒がしかった。
いろんなユニフォーム、手作りの看板、チラシ。
少し歩いただけで持ちきれないくらいのチラシをもらった。
バスケ、フットサル、野球、バレー、JAZZ、演劇、自転車愛好会、ボランティア、飲み会サークル…
とにかくたくさん。
「志穂、なんか興味があるサークルとかないの?」
そんなの、決まってる。
「…ん、野球かな。」
野球を好きになったのは野球部だった佐伯の影響、だと思う。
「お、高橋?」
うしろから声が聞こえて、2人同時に振り返ってしまった。
「あ、達也先輩っ!」
答えたのは志織のほう。
そういえば、同じ名字だった!
「久しぶりだな!俺ら、土手でお花見やってるけど来ない?お菓子もジュースもあるし!」
「あ、えと…、志穂どうする?」
志織の様子で、この人が志織の好きな人だってわかった。
「いいよ!」
「ほんと?」
志織行きたそうだし、何より…
「お腹すいちゃった!」
そういうと志織にも達也さんにも笑われた。
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