終電、





「んーっ!疲れたー!」

やっと長い説明が終わった。

まあ、ほとんど寝てたけどね。




志織と外に出ると、ありえないくらいたくさんの人がいて、騒がしかった。
いろんなユニフォーム、手作りの看板、チラシ。




少し歩いただけで持ちきれないくらいのチラシをもらった。



バスケ、フットサル、野球、バレー、JAZZ、演劇、自転車愛好会、ボランティア、飲み会サークル…

とにかくたくさん。





「志穂、なんか興味があるサークルとかないの?」

そんなの、決まってる。

「…ん、野球かな。」



野球を好きになったのは野球部だった佐伯の影響、だと思う。





「お、高橋?」


うしろから声が聞こえて、2人同時に振り返ってしまった。


「あ、達也先輩っ!」

答えたのは志織のほう。
そういえば、同じ名字だった!




「久しぶりだな!俺ら、土手でお花見やってるけど来ない?お菓子もジュースもあるし!」


「あ、えと…、志穂どうする?」


志織の様子で、この人が志織の好きな人だってわかった。

「いいよ!」

「ほんと?」



志織行きたそうだし、何より…

「お腹すいちゃった!」




そういうと志織にも達也さんにも笑われた。






.
< 7 / 80 >

この作品をシェア

pagetop