終電、
「じゃあ、俺いくな。」
「……はい。」
明らかにいつもと違う私の様子を見て、修さんは不安そうな顔をした。
「…お前、後悔してる?」
違う、違うよ。
私は大きく首を横に振る。
「…そか。
じゃあまたな。」
修さんがドアに手をかけた瞬間、私は修さんの腕を掴んでいた。
「…どうした?」
修さんは優しく髪をなでてくれる。
「修さん…
私のこと、好きなんですか?」
今きっと私、泣きそうな顔してる。
一回だけ、気の迷いなんじゃないかって。
身体だけの関係なんじゃないかって。
遊ばれてるだけなんじゃないかって。
でも修さんは笑って言ってくれた。
「…好きだよ。じゃなきゃ手出したりしない。」
「…はい。」
彼女のことが頭によぎったけど、修さんのことを困らせてしまうだろうから、聞くのはやめた。
修さんがバイトにいったけど、結局私は一限をサボってしまった。
…関係が、変わった。
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