終電、





「この人が拓真さん!」



「あ、紘から話きいてまーす。よろしくー!」





「よろしくお願いします!」





拓真さんはすごくモテそうな人だった。


私のタイプってわけではないけれど、すごく優しそうで、スポーツもできそう。





私達3人は学食の入り口近くでしばらく話していた。





話してみると、拓真さんはすごくおもしろい人だった。


拓真さんのまわりには笑いが絶えない、ってくらいのおもしろさと人を惹きつける魅力を持ってる。




楽しく話していると、学食に入ってくる人が視界にはいった。






自分の鼓動が聞こえる。



「…修さん。」



目が合う、



「…おう。」






冷たい声。







私は通り過ぎる修さんから目が離せなかった。







私、なにかした?







胸のあたりがざわざわして。

泣きそうになったけど我慢した。










結局練習中、修さんは一度も目を合わせてくれなかった。












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