Strawberry & Lilychain
「おいお前!何してるんだ!?」
あら、意外に早いお着きねお父さん。
汗だくの様子じゃここまで全速力で来たみたいね。
「おと―「あれほど私を信じてると言ってたじゃないか!!どうしてこんなこと…!!」
「だってあたし…!!成行さんのことは信じてるけど…!!でもやっぱり不安で不安でしょうがなかったのよ!!」
「お前…!」
…何よその茶番。
てか実の娘に見向きもしないで真っ先に恋人の疑いを晴らそうとするなんてね…。
そこまで私の存在が微々たるものだなんて思ってなかったわお父さん。
いいえ。
きっともう父の中じゃ私の存在なんてなかったことになってるんだ。
とうの昔に私の存在は父の中で消えていた。
なのに私は。
私は―…。