Strawberry & Lilychain
あれからどう考えても父と連絡を取ることはできなかったから。
会社に電話するってのも考えたけど。
私の存在を父が社内で言いふらしてるとは思えないしね…。
あの女もそこで働いているかもしれないし。
とにかく、考えるよりぶっつけ本番でいった方がいいかなと。
ピンポーン。
部屋のチャイムを押してみる。
いたらいたで間違えましたって言えばいい話なんだし。
……応答がない。
いないのかな?
ピンポーン。
もう一度押してみる。
やっぱり応答がない。
いないのかな…?
そう思い、鍵穴に鍵を差し込もうと思った瞬間、扉が開いた。