Strawberry & Lilychain
「でもその為に中原さんが傷つくのは間違ってるって僕は思うよ…」
「だから傷ついてなんかいないってば!!」
「じゃあどうして中原さんは泣いてるの?」
「それはあんたが…!!」
―「違う!あれは私とは何の関係もない!!」―
そうよ。
違う。
芦屋のせいじゃない。
それは私が私にした言い訳だ。
芦屋のことがなくてもいずれは千切れてしまう繋がりだった。
だって父はもう私のことなんか見てなかったんだから。
何年も前から。
気づいていた。
私だって。
バカじゃないもの。
でもその千切れそうな繋がりに醜くも今まで縋ってきたんだ。
そうでもしないと、私は独りぼっちだと、突きつけられる気がして…。
怖かった。
嫌だった。
だってそうでしょ?
こんな退屈な世界で独りきりなんて…。