サンタからの素敵な贈り物
まるで眠っているようだった。



このまま待っていれば、やがて目を覚まし…『メイーー♪起こしてくれりゃあよかったのに♪』
なんて微笑みかけてくれるんじゃないかって位に…


しかし、タクが目覚める事は無い…



もう、メイに微笑みかける事も…優しく抱きしめてくれる事も無い。



(ここで泣いちゃ駄目だ。)



メイは、タクの前では涙を見せまいと、必死で泣きたいのをこらえていた。



「タク……メイだよ。4ヶ月ぶりに会えたね……タクの為にマフラー編んだんだよ。
売ってるやつみたいに上手くは出来なかったけど……」


メイは、紙袋から白いマフラーを取り出し、冷たくなったタクの首にそれを巻いてあげた。

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