やっぱり好きだった
「私…最低だ」
「俺はそうは思わない」
俺だって最低だ。
だからそうは思わない。
それに…。
「やっと手に入ったんだ。遠回りしたけど、好きな奴に辿り着いたんだ」
俺たちは両思いだったのに、お互い遠回りしていたんだ。
それでもやっとこうして…。
「絶対に泣かせない。ずっと好きだった。華夜が好きだ」
そう言って俺は華夜にキスをした。
ずっと触れたかった。
こうやって抱きしめて、キスして、好きだと言いたかった。
やっと言えた。
「私もずっと好きでした」
彼女はそう言って笑った。
俺たちはまたキスをした。
絶対に離さない。
こうやって此処まで来れたのもアイツらのおかげだ。
最低な俺だけど背中を押してくれた。
俺は世界一幸せ者だ。