やっぱり好きだった
「あまりいい気はしないよな」
「え?」
「だって自分の彼女のメイド姿を他の野郎が見るんだろ?いい気はしない」
そう言って少し拗ねる翔君。
翔君と付き合って、たくさんの表情を知った。
私の知らなかった翔君がたくさんだった。
付き合ってからさらに好きになった。
「えっと…ありがとう?」
「なんで疑問系?」
そう言って笑った翔君。
私の大好きな笑顔は付き合っても変わらない。
「翔君のクラスは何するの?」
「俺たちは屋台」
「屋台?」
「そっ!焼きそばとかたこ焼きとかいろいろな!」
楽しそうな笑みを見せる翔君はルンルンって感じだった。
繋いでいる手からも感じる。
私もそっちの方がよかったなって思った。