やっぱり好きだった
「木下、出来たぞ」
「…どうも」
オーダーを作ってくれた人にお礼を言い、再び中島君のところにいく。
「お待たせいたしました」
ほとんど棒読みでそれぞれに飲み物を渡していく。
「どうも~!」
「サンキュー」
「ごゆっくり…」
「あ、木下!」
全員に飲み物を渡して去ろうとしたところを中島君に呼び止められた。
「何?」
「…彼氏いるのか?」
「…うん」
ちょっと照れる。
そんな私を見て、中島君とその友達がポカーンと口を開けていた。
「え?」
「…照れた顔、かわいいね」
「確かに…」
「俺も初めて見た」
なんかものすごく珍しいものを見るような目で見てくる中島君たち。
「あぁ~俺の恋は儚かったか~」
「隼人、まぢだったのかよ!」
「あたりめぇだろうが!」
また話がよく分からなくなった。
すると中島君が私の腕を掴んできた。