やっぱり好きだった
「…翔君?」
「あのさ…」
私を見ずにフェンスに凭れ掛かる翔君。
「華夜は自覚ないから言うけど、お前はモテるんだよ」
「…へ?」
急に何を言い出すのかと思ったら、モテるとか言った。
「…私、モテないけど?」
「だから無自覚なんだよ!」
ちょっと怒鳴り気味に言う翔君。
「かっこ悪いけど、俺すごく嫉妬深いし、独占欲やばいんだよ」
「うん」
「だから…ちょっとムカついた」
そう言った翔君は少し照れていた。
そんな翔君が少し可愛いと思ってしまった。