やっぱり好きだった
「メイド服とか、他の野郎に見せたくねぇし…!!」
私は翔君に抱きついた。
普段の私からはありえない行動だと思う。
実際、すごく恥ずかしいし、こんなキャラじゃないから、顔が真っ赤だと思う。
「か…華夜?」
「…翔君だけだから」
恥ずかしいけど、ちゃんと伝えたかった。
たぶん翔君が言っていることはこういうことだと思ったから。
彼を見て言うと、彼のほうから抱きしめてくれた。
「ほんと、ズルイわ」
そう言って、私にキスをする翔君。
照れながらもそのキスに応える私。
「華夜ってツンデレだよな」
「…なんかそれ嫌だ」
「あははっ!華夜は華夜だからいいんだよ」
そう言ってまた抱きしめてくれる翔君。
彼の腕の中は本当に温かくて、落ち着ける。
安心できる。
「よし!文化祭、回るか」
「うん」
私たちは手を繋いで屋上から下り、文化祭を回った。
たまには素直になるのもいいかもしれない。
気持ちは伝えないと分からないから…。
-END-