やっぱり好きだった











ある日のことだった。



学校が終わり、門を出ようとしていた。




少し門の方が騒がしかった。



行くとそこにいたのは、彼女と同じ制服の女だった。


それによく見れば、あの時彼女と一緒にいた友達だった。





なんでこんなところにいるのだろうと思いながら通り過ぎようとした。







「あの!」


まさか、声をかけられるとは思わなかった。



「…何」


少し素っ気なかったかもしれない。



でも正直興味がない。






「ちょっといいですか?」



かなり上目づかいで言ってくる。



普通の男ならイチコロなんだろうけど、俺は馴れ馴れしいなって思っていた。



でもほっとけるわけもなく、俺はいいよ、と言った。








名前は紗月と言うらしい。



紗月と言った女は俺が好きだと言ってきた。






まさかとは思ったが、自分の好きな相手の友達から告られるとは思っていなかった。









「…俺、好きな奴いるから」




そう言ったのに、紗月は引かなかった。







「忘れる理由にしてもいいから」




そう言われた。


























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