やっぱり好きだった
「…これ」
「うん、翔君ずっと欲しいって言ってたから」
「覚えてたんだ」
彼にプレゼントしたのはマフラーだった。
しかもずっと欲しいって言ってたマフラー。
もしかしたら先に買ってるかもって思ったけど、どうしても買いたかった。
「サンキュー」
私のあげたマフラーを早速首に巻いてそう言った翔君。
その言葉だけでも最高に嬉しいのに、その後に私を抱きしめてキスをしてくれた。
「相変わらず、慣れねぇな」
「慣れるもんなじゃないよ」
キスをされて真っ赤になった私に翔君が笑いながら言った。
「華夜」
「ん?」
「目瞑ってみ」
私は言われるがまま目を瞑る。
なんだろうと思って待つ。
「開けていいぞ」
そう言われ目を開ける。
目の前には翔君。
結局なんだってのか分からない。