ゴメン、スキ。
ってバカはあたしか。
耳まで赤くなってるのは
見なくても分かる。
何ドキドキしてんの。
こんなの、しょっちゅうじゃない…
「もーいつまで髪触ってんのよ!」
あたしは強気に
光志の手を払う。
すると、光志はにこやかに笑顔を作った。
「え?だって、嬉しそうだったから」
そう言ってまた、
あたしの頭に手を置いた。
「本当、素直じゃないよね。お前」
「べ…別に嬉しくないわよ!子供扱いしないで!」
あたしは光志の手を冷たくはね除け背を向ける。
――ヤバい、顔が…熱い。
こんな顔、光志には
見せられないよ…
すると、後ろからフッと軽く笑うような声がして、同時に背中から抱き締められる。
「ちょ、ちょっと」
「恥ずかしかった?今どんな顔してんの?」
耳元で光志が囁く。
光志の息がかかる。
すべて、光志にはお見通しだった。
「……ずるいよ」
なんでだろ。
幸せすぎて、涙出てきた。
―――あー!あたしらしくないよっ