綿雪

「……ちょっと、抜けない?」


「は?」


フォークは落とさなかったものの、体が固まる。


抜けないって……


「何か久しぶりに坂井といろいろ話したくてさ……」


そう、水瀬くんが立ち上がってわたしの腕を掴む。


ちょっ……


「ごめん、オレら、抜ける」




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