雪の足跡。
私はルーナに会いに墓参りに行くことにした。
ハンスの奴が一晩で時計が直ったことに驚いて腰を抜かしたこと、夢にお前が出てきたこと、花壇に花を植えたこと。
何よりルーナという猫と住んでいることを伝えたかった、それにちょうどルーナの命日だった。
久しぶりに会うから、お前に少しでも小言を言わせないように、私なりに身なりを整えて小さな花束も持った。
猫のルーナに一日留守番を頼み、私はお前の故郷まで行った。
行くつもりだった。
駅まで向かう途中にある、穴ぼこに義足がはまってしまった。
そこは線路の真ん中。
早朝だったため人通りがなく、一人でアタフタとしていた。
しかし電車が来てしまい、物のように遠くへ跳ねられ
私の意識はなくなった。