雪の足跡。
爺さんが悲しいような優しいような声でそう呟いた。
私のことかしら?
不思議とそう思い、爺さんの方へ歩いて行くと、爺さんは私を抱き抱えた。
「私はルーナ?」
爺さんのフワフワの白髭に頭を擦り寄せて聞くと、爺さんは私の狭い額を撫でた。
「春になるまで、こうして窓から雪を見よう、なあ、ルーナ」
「ええ、いい考えね」
爺さんは切ない顔を窓に向けて、私は顔を爺さんに向けて、約束を交わした。
交わしたはずなのに。
私のことかしら?
不思議とそう思い、爺さんの方へ歩いて行くと、爺さんは私を抱き抱えた。
「私はルーナ?」
爺さんのフワフワの白髭に頭を擦り寄せて聞くと、爺さんは私の狭い額を撫でた。
「春になるまで、こうして窓から雪を見よう、なあ、ルーナ」
「ええ、いい考えね」
爺さんは切ない顔を窓に向けて、私は顔を爺さんに向けて、約束を交わした。
交わしたはずなのに。