俺とアイツの関係








わたしは何も言えず、百合を抱きしめるコトしか出来なかった。



百合の苦しみを今さっきまで知らなくて、なんて言葉をかけたらいいのかわからなかった。



今、多分わたしから出る言葉は同情とか大丈夫だよとか、根拠もないただ百合を傷つける言葉しか出ないんじゃないかな…



…そんな自分が恨めしい。



でも、わたし貴女の笑顔が大好きだから。



貴女の為に出来るコトを考えるね。



元君と赤ちゃんと幸せになってほしいから。




「わたし、百合も元君も百合のお腹の中にいる赤ちゃんも大好きだよ。」


これがわたしが今言えるたった一つの言葉。


「あり、がと…」


そう涙を流しながら言った百合はすやすやと眠りの世界へ…









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