コイシイヒト
再会
「行ってきます」
今朝、家族に見送られて家を出たわたしは、地元へと向かうバスに乗った。
バスで揺られる一人という時間の流れが、まるで過去の自分へと戻ってゆくタイムマシーンのよう。
実家に荷物を置いたわたしは、同窓会の開始時間が迫っていることへの焦りと喜びを感じ始めた。
スカートに皺がついてないかチェックして、お化粧を丁寧に直す。
ファンデーションが厚塗りになっちゃいそうで、鏡の自分と何度もにらめっこした。
こんなふうに外見を気にするなんて久しぶり。
ソワソワして落ち着かないよ……。
こんな自分、
なんか恥ずかしい。
この感覚、
なんかくすぐったい。