コイシイヒト



ホテルの部屋から出ようとすると、

重たい空気が二人を包む。



そんな中、健史が口を開いた。



「夕実……」

「……ん?」


肩を引き寄せられてドキッとする。


だめだよ……。

今になってやっぱりっていうのは……。




「あのさ、胸大きくなってたな」


えっ!!??



「さっきわかったよ」


そう言って右の手の平を見つめる健史。


わたしは顔から火が噴き出そうになった。







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