短いの【ショート集】


その温度。匂い。光。味。
あらゆる何かが頭を駆け巡る。そして思い出したのだ。

希望等ない過酷な場所にまた舞い戻ってしまったと云う事を……
これからまた更なる困難な道のりを歩まねばならないと云う事を……

その刹那。大声を上げて泣いている自分がいた。その声は辺りに響き渡る。

「おんぎゃあ!」

「元気な男の子ですよ」

そして全てを忘れた……








< 12 / 42 >

この作品をシェア

pagetop