あたしの隣。
過去
唯は真剣な顔をして耳を傾ける。
「あたしね、8歳から下の頃の記憶が無いの…」
「えっ!?」
唯は目を見開いた。
まぁ、普通はそんな反応するよね…
「目が覚めたら、
病院で大人達が真剣な顔をしてなにか話てた」
「うん」
唯は悲しい表情をする。
「でも、茜くんが隣にきて、『心ちゃん、大丈夫だよ』って笑顔で呼んでくれたんだ…」
「茜くんが!?」
唯は信じられないという顔をした。
はははっ
今じゃ考えられないからね…
「そっかぁ…心、大変だったね…
辛い思いして生きてきたね…
辛いことがあったらあたしにいいなよ~」
「あ、りがと…唯」
優しくされると
泣きたい気持ちになる。
唯はあたしをいつも支えてくれる。
涙を堪えていると唯は優しく背中をさすってくれた。