空へ。‐夢の先‐
第二章

1年後

─────────…



龍「…今までよく頑張ったな、お前ら。


今日で一年間の研修期間を終了する。

舞台上演に向けてまだ稽古は続くが

ほとんどの者はこの寮を出るし、これからは自分の仕事が中心になる」




みんなは、今までを噛み締めるように前に立つ龍くんを見た。



龍「辛かったことも…たくさんあったけど


俺はお前たちにたくさんのものをもらった。


誰ひとり欠けずに、俺を信じて付いてきてくれて…


ほんとに…本当に…

うぅっ!!」



賢人「ちょ、何泣いてんすか!大人でしょ!(笑)」


あはは、と

初めて寮に来た日のようにみんな笑った。



蓮「つか、お礼すんのはこっちじゃね?


龍くん、マジで今までありがとな!」

龍「蓮…、」


優也「寛ー!いいぞー!」



バンッと扉を開いて現れた寛と幸平。


あたしたちのちょっとしたサプライズ。



幸平「龍くんマジ大好きっすー!!!」

寛「じゃーん!!!」




そこには、あたしたちで集めた23色で23種類ある大きな花束。


真ん中の大きなひまわりは、他の誰でもない、龍くんを指している。




幸喜「今まで俺たちに教えてくれた春樹さんたちにも、違う花束を贈りました。

…龍くん、ほんとに、ありがとね」


奈々「…龍くんに会えてよかった。」


ひな「ほんとにありがとう!」


雪「龍くんならあたしの旦那さんにしてあげてもいいよ(笑)」


龍「お前なあ…、」



隆「…初めて大人で信用できた、」


蓮「まあ俺に目つけて良かったね♪(笑)

近い未来指導者として成功するかもよ?」


寛「別に寂しいとか思ってねーからな!勘違いすんなよ!」


優也「あんただけはマジでかっけーと思ってっから」



龍「うっ、…お前らもういいからやめろよ!」
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