空へ。‐夢の先‐
葛城「…だからヒメも、逃げちゃいけない、」
紗姫「……………、」
葛城「本当に大切なら愛さないと」
紗姫「……………」
葛城「自分を犠牲にしてでも、自分がどんなに辛い想いをしてでも愛さないとダメだ」
紗姫「………そう、だよね…」
葛城「…でも無理にしなくていい。
受け入れて愛することだけが正しいことじゃない」
紗姫「………………」
葛城「“正しいこと”は1人1人違うから。
…受け入れられないなら逢わないのが愛することだよ。」
紗姫「………でも……、」
葛城「お礼がしたいんでしょ?」
紗姫「……うん…」
どうしてカツラギは
いつもあたしの心が分かるんだろう。
葛城「今のヒメはその子を受け入れられるか分からない、
でも、守ってくれたお礼がしたい」
紗姫「うん、」
葛城「……だったら守ってあげなきゃ、」
紗姫「…………」
葛城「……今度はヒメが、守ってあげなきゃ」
笑いかけるカツラギの顔を見て
さっきとは違う意味の涙が目に溜まる。
カツラギがそばにいるときは、心にある何かがスッととれる。
紗姫「……ありがとう…カツラギ…」
葛城「俺は何もしてないよ」
ポンと背中を押されたのをきっかけに
あたしは歩き出した。
葛城「ヒメ、Have a nice day」
紗姫「ばいばい、」
カツラギに手を振るとき、少し笑顔になれた。
向かった先は杉本家。
もう、逃げたくない。
…もう、章介に傷ついてほしくない…。
生半可な覚悟は捨てた。
不安は消えない。
だけどあたしはひたすら歩いた。
章介に逢うために。
紗姫「……………、」
葛城「本当に大切なら愛さないと」
紗姫「……………」
葛城「自分を犠牲にしてでも、自分がどんなに辛い想いをしてでも愛さないとダメだ」
紗姫「………そう、だよね…」
葛城「…でも無理にしなくていい。
受け入れて愛することだけが正しいことじゃない」
紗姫「………………」
葛城「“正しいこと”は1人1人違うから。
…受け入れられないなら逢わないのが愛することだよ。」
紗姫「………でも……、」
葛城「お礼がしたいんでしょ?」
紗姫「……うん…」
どうしてカツラギは
いつもあたしの心が分かるんだろう。
葛城「今のヒメはその子を受け入れられるか分からない、
でも、守ってくれたお礼がしたい」
紗姫「うん、」
葛城「……だったら守ってあげなきゃ、」
紗姫「…………」
葛城「……今度はヒメが、守ってあげなきゃ」
笑いかけるカツラギの顔を見て
さっきとは違う意味の涙が目に溜まる。
カツラギがそばにいるときは、心にある何かがスッととれる。
紗姫「……ありがとう…カツラギ…」
葛城「俺は何もしてないよ」
ポンと背中を押されたのをきっかけに
あたしは歩き出した。
葛城「ヒメ、Have a nice day」
紗姫「ばいばい、」
カツラギに手を振るとき、少し笑顔になれた。
向かった先は杉本家。
もう、逃げたくない。
…もう、章介に傷ついてほしくない…。
生半可な覚悟は捨てた。
不安は消えない。
だけどあたしはひたすら歩いた。
章介に逢うために。