空へ。‐夢の先‐
紗姫「リオサヤこんなとこ通ってんの!?

ずる!!」


麗奈「切実にね、」



そんなのんきな会話をしていたら、少し離れたところから叫び声が聞こえた。




「須藤と御坂出せっつってんだよ!!!!!!」




紗姫「…!?麗奈…」

麗奈「うん、蓮の声だね」


麗奈と顔を見合わせて
声のする方へ走った。



すると、警備員相手に怒鳴ってる成二、蓮、寛、優也。

今にもつかみかかりそうな勢いの4人を、隆1人で止めている。



紗姫「ちょ、あんたら何やってんの!?」

麗奈「落ち着けよ!!」


蓮「落ち着いてられっかよ!!!」


3人で止めて、なんとかおさまった4人。




「お前ら他校の生徒だろ!!早く帰りなさい!!」


蓮「だからテメェには関係ねえってさっきから言ってんだろコラ!!!」




紗姫「やめなって!

何があったの!、」



警備員につっかかる蓮の服を引っ張る。


成二「潰されたんだよ根本…、」



警備員を今にも殴りかかりそうな目で睨みつける成二がそう言った。


根本が潰された…?



紗姫「は?、ちょっと待ってよ意味分かんない、」



とにかく嫌な予感がした。


早く確かめたくて

あたしは言葉を焦らせる。


隆「…現場の嫌がらせに耐えられなくなって…事務所やめたらしい」



根本圭斗(ねもと.けいと)。


あたしたちとちょうど同じくらいにとなりの事務所と契約して、劇団で自分たちの事務所にいるときに

共演者に挨拶に来た圭斗とたまたま出会った。



才能が溢れてて、実力も人気も高い若手俳優だった。



そして何より気取らず、優しくて親しみやすいイイヤツだったのに。



そんな圭斗が…潰された…。


また、あいつ、御坂。



拳の震えが止まらない
今すぐ殴りたい


うざいうざいうざいうざいうざいうざいうざいうざい。
< 122 / 125 >

この作品をシェア

pagetop