空へ。‐夢の先‐
ぐったりしながらリビングのドアを開けると

いなくなった恭也と悠太の代わりに、その兄弟の真ん中の次男、章介がいた。


章介「おす!紗姫!」


紗姫「なに?メシ食いに来たの?♪」

章介「そー!」



章介は一言で言えばチャラい不良。

隣の杉本家の次男であたしとタメ。んでもって、幼なじみ。


章介とあたしは誕生日と産まれた時間が全く一緒で
昔から双子のように扱われている。


だからか、昔からあたしと章介の間にはよく分からないけどテレパシー的なものがあったり。



よく彼氏探しに合コンを開いてもらったり
メシをおごりあったり仲良くしている。


章介が隣にいて、幼なじみに恋するという感情があたしには理解できない。

一緒にばか騒ぎしかしない、男兄弟のような存在だから。


しかし悠太と恭也は比較的マジメな方なのに何でこいつだけ…。





章介「つーか紗姫すげぇ変わったくね?♪」

紗姫「そぉか?」

章介「おう、硬派ヤンキーからビューティー系ギャルって感じ♪」

紗姫「んだよそれ(笑)、」

章介「マジマジ!(笑)
だってギャルとヤンキーの境目なんか分かんねーこの時代に

お前ほんっとマジ硬派なヤンキー貫いてたし!!」



ぎゃははと笑う章介。
ったくホントこいつは…。



そうしてる間にみんなが降りてきて

家族8人+章介で
笑いながらご飯を食べた。


あたしのせいで泣きそうになってた唯喜が笑ってくれて

凄く心が温かくなった。
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