空へ。‐夢の先‐
紗姫「内村ぁ…橋口…っ、」


気づくとポロポロと
涙がこぼれてた。


春花「良かったね…紗姫…夢できて、

そんな立派な人に出逢えて」

喜美「紗姫ぃ…あたしらが味方だからさ!

だから…だからっ、紗姫のこと悪く言う奴いたらあたしがぶっ潰してやるからね…」



抱きしめてくれてる2人は、あたしにつられて泣いた。

ぎゅっと2人の温もりを感じる。


中学のとき…

本当に欲しかった、ずっとずっと欲しかった

たった一つの温もり。





ありがとうみんな…

こんな心強い味方は世界中のどこを探してもいない。


あたしもみんなの味方だよ。

あたしは自分勝手で…

みんなに比べて子どもで…


ずっと支えられてばかりなんだ。


もしあの時、みんなに出逢えてなかったら

あたしは何も知らないままだった…


こんなに他人を大切に思う気持ち。

何よりも、守りたい気持ち。

信じたい、信じてほしい、幸せになってほしい、笑顔でいてほしい。



血がつながってない全ての人の中で、あたしがこんな風に思うは

きっと君たちだけ。




君たちがいたから、この先あたしは他の人を信じることができたんだと思う。



君たちがあたしの苦しみを、不安を一緒に背負ってくれたように。


あたしにも君たちの苦しみや不安を分けてほしい。


守られて、そばにいてもらってばかりだった。


あたしは自分の夢のために君たちと一緒にいる時間は少なくなるかもしれないけど。



あたしが、今度は守りたい。元気をあげたい。



あたしが、みんなに

夢を見せてあげたい。



世界中で、一番信頼できる存在。



春花「この先何があったって、紗姫のこと

ずーっとずーっと応援してる」



世界中で一番

あたしのそばにいてくれる人たち。


もしもこの先、あたしが道に迷ったら

また、連れ戻してほしい。

だからあたしは、自分の行きたいところへいけるから。



ねぇ、みんな。

ありがとう、こんなあたしを

友達だと言ってくれて。
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