空へ。‐夢の先‐
昨日のことが何事もなかったかのように笑い合うあたしたち。
そんな距離感が、あたしにとっては
すごく居心地がいい。
先生「前川ー、ちょっとお客さんが来てるんだが、」
紗姫「??」
昼休み。
いつも通りに春花と喜美とお弁当を食べながらはしゃいでいると
窓から先生が顔を出した。
紗姫「誰?兄ちゃん?悠太?」
先生「いや、見たことない若い男の人だ」
兄ちゃんも悠太も、あたしの忘れ物や弁当届けでもう顔を覚えられているみたいだけど
どうやら今日の訪問者は違うらしい。
春花「さすが芸能人だな」
喜美「ひゅーひゅー!!」
紗姫「うっさい!だから芸能人じゃない!」
お馴染みになりつつあるセリフを吐いて、あたしは学校の玄関へ向かった。
紗姫「……………?」
「……………あ、」
靴を履き替えて、校内のベンチに座っていた人影に近づく。
そこには、金髪の不思議な雰囲気を持った
作業着の男の人。
紗姫「───あっ!」
ジッと顔を見つめると、頭の中のある人物と一致した。
見学会に行ったとき、
駅前でぶつかったお兄さんだ。
「どうも、」
お兄さんは、少し照れくさそうにお礼をした。
「これ、あの時落としていったんだ、」
紗姫「?──あ!生徒手帳、」
「一応拾っておいて届けに来たんだけど…あの日大丈夫だった?」
心配そうな顔をするお兄さんに
こっちが少し申し訳なくなった。
紗姫「はい、何とか!
わざわざありがとうございます!」
「良かった、」
ホッとしたようなお兄さんの笑顔は
凄く魅力的だった。
「ごめんね学校にまで来ちゃって、」
紗姫「いえ、本っ当に助かりました!」
「あ…、あと個人情報には触れてないから、安心して、」
紗姫「そんな!疑ってないです!
本当、ありがとうございました!」
「いえ、じゃあ、」
お兄さんはそう言って笑うと
手を振って歩きだした。
そんな距離感が、あたしにとっては
すごく居心地がいい。
先生「前川ー、ちょっとお客さんが来てるんだが、」
紗姫「??」
昼休み。
いつも通りに春花と喜美とお弁当を食べながらはしゃいでいると
窓から先生が顔を出した。
紗姫「誰?兄ちゃん?悠太?」
先生「いや、見たことない若い男の人だ」
兄ちゃんも悠太も、あたしの忘れ物や弁当届けでもう顔を覚えられているみたいだけど
どうやら今日の訪問者は違うらしい。
春花「さすが芸能人だな」
喜美「ひゅーひゅー!!」
紗姫「うっさい!だから芸能人じゃない!」
お馴染みになりつつあるセリフを吐いて、あたしは学校の玄関へ向かった。
紗姫「……………?」
「……………あ、」
靴を履き替えて、校内のベンチに座っていた人影に近づく。
そこには、金髪の不思議な雰囲気を持った
作業着の男の人。
紗姫「───あっ!」
ジッと顔を見つめると、頭の中のある人物と一致した。
見学会に行ったとき、
駅前でぶつかったお兄さんだ。
「どうも、」
お兄さんは、少し照れくさそうにお礼をした。
「これ、あの時落としていったんだ、」
紗姫「?──あ!生徒手帳、」
「一応拾っておいて届けに来たんだけど…あの日大丈夫だった?」
心配そうな顔をするお兄さんに
こっちが少し申し訳なくなった。
紗姫「はい、何とか!
わざわざありがとうございます!」
「良かった、」
ホッとしたようなお兄さんの笑顔は
凄く魅力的だった。
「ごめんね学校にまで来ちゃって、」
紗姫「いえ、本っ当に助かりました!」
「あ…、あと個人情報には触れてないから、安心して、」
紗姫「そんな!疑ってないです!
本当、ありがとうございました!」
「いえ、じゃあ、」
お兄さんはそう言って笑うと
手を振って歩きだした。